チョコレート嚢胞は、卵巣内で子宮内膜症が起こり、それがどんどんと大きくなっていく特徴的があるのですが、場合によっては、子宮と同程度かそれ以上の大きさにまで、巨大化してしまうこともあります。
ですから、チョコレート嚢腫をそのまま治療せずに放置していると、破裂する恐れが出てきます。
破裂したからといって命に別状があるわけではありませんが、破裂するときには激痛を伴い、緊急手術が必要となってきますので、巨大化する前に治療することが望ましいでしょう。早期発見、早期治療が不可欠だとお考えください。
ただ、チョコレート嚢腫の初期状態というのは、症状が目立たないので、自分がチョコレート嚢腫にかかっているということを知らないケースが多いです。
そのため、放置してしまう方が多く、ドンドン血が溜まって膨れてしまい、茎捻転という嚢腫がねじれた状態になることがあります。そうすると吐き気や激痛を引き起こし、仕舞いには破裂してしまい、大変大きな痛みを伴うという訳です。
また、破裂しなくても、そのまま放置すると卵巣ガンに発展することもあるので、早めに治療を行ってください。その確率は1%未満という非常に稀なケースですので、通常は心配する必要はありませんが、年齢とともに卵巣がん化する確率は上がっていきます。例えば、50代でチョコレート嚢胞がある場合は、がんになる確率が20%にもなると言われていますので、高年齢の人ほど注意が必要だと言えます。
チョコレート嚢腫は、発見しにくい病気ですから、発症しても気付かずにそのまま放置している人が多いです。早めに発見するためにも、定期的に検査されることをおすすめします。
場合によっては、不妊の原因にもなってしまうので、軽視してはいけない病気の一つだと思ってください。妊娠を望んでいるがチョコレート嚢胞によって不妊状態になっている場合、手術によって取り除かなければならないこともありますからね。
