漢方の効能が見直されている昨今。漢方でチョコレート嚢腫の症状が改善したという人も実際にいるようです。ただし、絶対に漢方で改善できるという訳ではなく、使うと改善できる可能性が高くなると思った方が良いかもしれません。
漢方は病院の薬とは違い、その病気自体に作用する成分は含まれていません。あくまでも、心身の状態を整えて、症状を改善することを目的としている薬です。そのため、即効性はなく、長期間服用しないといけませんが、副作用が少ないというメリットがあります。また、病院の薬と併用することで、相乗効果が生まれることもあるでしょう。ただ、併用すると副作用を起こす可能性もあるので、自己判断で併用せずに医師に必ず相談するようにしてください。
チョコレート嚢胞の原因について、西洋医学では、月経時に剥がれ落ちた子宮内膜の一部が卵管を逆走して卵巣や腹部臓器に達して増殖する等の説を有力としていますが、中医学的な考えでは、冷えや血液不足による血行不良や水分代謝、排泄の低下にあると考えます。
ですから、効果を追求する過程も違ってきて当然なのです。その点を十分理解して漢方を試されるのもいいかもしれませんね。
私が思う、漢方の利点は・・・
・病院に通わずに自宅で実践できる
・体に一切負担をかけない体に優しい治療法
・妊娠しやすい体に導く
というようなところでしょうか。
ちなみに、チョコレート嚢腫に効果があるといわれている漢方は、以下の通りです。
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
・桃核承気湯(とうがくじょうきとう)
・キュウ帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)
・血府逐於丸(けっぷちくおがん)
・冠元顆粒(かんげんかりゅう)
・折衝飲(せっしょういん)
・キュウ帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)
・田七人参(でんしちにんじん)
一般的に、桂枝茯苓丸や桃核承気湯が使用されますが、効果が薄い場合はキュウ帰調血飲第一加減や血府逐於丸などが使用されます。そして、キュウ帰調血飲第一加減や血府逐於丸の効果をアップさせるために、冠元顆粒や折衝飲を配合する場合もあるでしょう。
キュウ帰膠艾湯や田七人参は、出血が多い場合に用いられるようです。
身体に負担をかけずに症状が改善できるというのが漢方の最大の利点だと言えるでしょうね。
